TOPオーディオの年表・歴史長岡鉄男のダイナミックテスト・大賞

長岡鉄男 FMfan ダイナミックテスト・大賞



FM fanのダイナミック大賞は1985年からスタートしたもので、長岡鉄男がその年に発売されたオーディオ製品(一部翌年発売のものもある)から選定しています。基本的には連載されていた「ダイナミックテスト」で取り上げたものがほとんどですが、取り上げなかった製品の中からも大賞に入ったものもあります。

ダイナミックテストでは実機の中味を見ながら、記事が書かれていることに意義があります。中味に興味の無いオーディオファンにはどうでも良いことに見えるかもしれませんが、1980年代後半からはメーカー間の競争が激しくなるとともに新しい技術が次々に投入されます。ところが、ほとんどのオーディオ評論家はこの新しい技術などについていけず、メーカーから出てきたプレスリリースの、宣伝文句の「受け売り」による記事を書いていました。(現在も同じです)

ところが、これら宣伝文句には実際の内容と、かなり異なるものも少なくありません。つまり、時には製品をバラバラにしてしまう長岡氏の記事が、その製品の内容を一番正しく伝えていた訳です。特に今では「常識」の振動対策や電源部などにはとても厳しく、ツマミやインシュレーターなどあまり見向きがされない部分の、重量や材質までもキチンと調べていました。

長岡氏の音質のレビューについては「偏り」などいろいろな意見がありますが、他の評論家の批評を時系列的に見ていけば解りますが、ほとんど全員に偏りはあります。また他の評論家の記事では価格が高い、新しい回路や機構ということで、バイアスがかかり「プラシーボ」になっている例も多々ありますが、ダイナミックテストの記事では中味を褒めながらも音はダメというクレーバーなものも少なくありません。

ダイナミック大賞の選考にはCP(コストパフォーマンス)を重視しており、他の雑誌で取り上げられないような低価格モデルも多数選ばれています。また批評記事での辛口発言は当たり前で、「名言」「迷言」「珍言」も数多く登場。大賞に選ばれたモデルには、今だに中古ショップやオークションで高値をつけるものも少なくありません。

賞は1987年の第3回目から「部門大賞」と「優秀推薦機」に分かれ、さらに1988年からは群を抜いて素晴らしいモデルに「グランプリ」、1989年からは低価格モデルで、風格は足りないものの特に優秀なモデルを対象に「グランプリJr」が設けられました。また93年からは番外の大賞として「特別賞」ができました。しかし長岡氏の急逝により1999年が最後となりました。

亡くなった翌年に発行されたFMfan特別編集の「開拓者 長岡鉄男」(廃刊)には、このダイナミック大賞の総集編と伝説のオーディオルーム「方舟」の写真などが掲載されています。


アンプ 1985~1989年 1990~1994年 1995~1999年
スピーカー 1985~1989年 1990~1994年 1995~1999年
CDプレーヤー 1985~1989年 1990~1994年 1995~1999年
レコードプレーヤー 1985~1999年
カートリッジ 1985~1989年 1990~1999年
チューナー 1985~1999年
カセットデッキ 1985~1989年 1990~1997年
MDデッキ 1995~1999年
DAT・DCC 1987~1997年
DVDプレーヤー 1998~1999年





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