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当時(1986年)のオーディオ雑誌では、オーディオマニアが購入すべきCDプレーヤーの価格帯として、この89,800円クラスが上げられており、お金のある人は15〜16万円のクラスをどうぞという書かれ方がされています。 この頃のオーディオ雑誌は広告のスポンサーもたくさんいたので、レビューも現在のように大人の事情ありきで、高額品や海外ブランドをただ礼賛するだけの物ではありませんでした。 この年の15〜16万円のクラスはすごい物量が投入されたため、話題の上では「898」クラスは影が薄かったですが、それでも前年の「898」クラスより内容はかなり濃いものとなっていました。 D/Aコンバータは左右独立のデュアルDACの搭載が進み、デジタルフィルターは標準装備となり、4倍オーバーサンプリングが多くなります。また一部の機種ではデジタル出力の装備が始まります。 防振対策もかなり意識され始めSONY CDP-333ESDやNEC CD-810など重量が8kgを越える機種も現れます。 DACは面白いことにKENWOOD、ONKYO、PIONEERがSONY製の「CX20152」を搭載したのに対し、当のSONYはフィリップス製の「TDA1541」を搭載します。YAMAHA、NEC、KYOCERAはベストセラーDACの「PCM56P」を選択しています。 またユーザー側というよりメーカー側で、「光伝送」が一種のブームとなり搭載する機種が多くなりますが、コストがかかるため翌年からは代替方法の開発などにより、採用メーカーは減っていきます。 断トツに売れたのはSONY CDP-333ESDで、内容的にも素晴らしいものでしたが、上級機の「CDP-555ESD」の技術を受け付いでいるというイメージも大きかったのではないかと思います。 YAMAHAのCDX-900も物量を投入した意欲作でしたが、デジタル出力が無かったため、5ヶ月後の1987年4月にCDX-900にデジタル出力を装備したCDX-900D(89,800円)を発売します。 TEACはZD-6000に搭載した「NEW ZDサーキット」をZD-1000にも採用。ただZDサーキットとの相性があるのか、DACは古い「PCM53JG-V」のままでした。 KYOCERAのDA-9cxはお得意のセラミックをあちこちに使っていましたが、売上げはパッとせずCDプレーヤーから撤退していきます。 |
※KENWOOD DP-1100DとYAMAHA CDX-900は84,800円 |
SONY CDP-333ESD |
KENWOOD DP-1100D |
YAMAHA CDX-900 |
ONKYO Integra C-500X |
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発売 | 1986年10月 | 1986年11月 | 1986年11月 | 1986年3月 |
D/Aコンバータ | 16bit フィリップス TDA1541 X1 (デュアルDAC) |
16bit SONY CX20152 X1 |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
16bit SONY CX20152 X1 |
デジタルフィルター |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・2倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・2倍 オーバ−サンプリング |
高音質化回路 | ユニリニア・コンバーター | |||
デジタル アイソレーション |
− | − | 光伝送 | 光伝送 |
シャーシ | 2重構造 | 2重構造 | ||
インシュレーター | 樹脂 | 樹脂 | 樹脂 | |
メカベース | ブラック・セラデッドベース | アルミ ダイキャスト |
鋼板 | |
ピックアップ | BU-1E | J91-0315-05 TAOHS-DG2 |
TAOHS-DG2 | |
スライド機構 | リニアモーター | ギヤ | ギヤ | ギヤ |
電源トランス | EIトランス X1 | EIトランス X1 | デジタル/アナログ EIトランス X2 |
EIトランス X1 |
出力端子 | アナログ固定 デジタル同軸 |
アナログ固定 デジタル同軸 |
アナログ固定 | アナログ固定 |
周波数特性 | 2Hz〜20kHz | 1Hz〜20kHz | DC〜20kHz | 2Hz〜20kHz |
高調波歪率 | 0.0025%以下 | 0.0035% | 0.003%以下 | 0.003%以下 |
S/N比 | 106dB以上 | 100dB以上 | 110dB | 96dB |
ダイナミックレンジ | 97dB以上 | 96dB以上 | 100dB | 96dB |
チャンネル セパレーション |
105dB以上 | 96dB以上 | ||
サイズ | W430×H110× D340mm |
W440×H103× D316mm |
W435×H107× D347mm |
W435×H92× D357mm |
重量 | 8.2kg | 7.0kg | 6.6kg | 5.8kg |
Pioneer PD-8030 |
TEAC ZD-1000 |
NEC CD-810 |
KYOCERA DA-9cx |
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発売 | 1986年5月 | 1986年10月 | 1986年11月 | 1986年10月 |
DAC・ |
16bit SONY CX20152 X1 |
16bit バーブラウン PCM53JG-V X2 |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
デジタルフィルター | 16bit・2倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
高音質化回路 | ||||
デジタル アイソレーション |
− | 光伝送 | 光伝送 | |
シャーシ | 銅メッキ | 銅メッキ | ファインセラミックスペーサー | |
インシュレーター | ファインセラミック | 焼結合金 | ファインセラミック | |
メカベース | 鋼板 | |||
ピックアップ | PWY-004 | MLP-8 | KSS-123A | KSS-123A |
スライド機構 | ギヤ | ギヤ | ギヤ | リニアモーター |
電源トランス | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 |
出力端子 | アナログ固定 | アナログ固定 | アナログ固定・可変 | アナログ固定 |
周波数特性 | 4Hz〜20kHz | DC〜20kHz | 5Hz〜20kHz | 5Hz〜20kHz |
高調波歪率 | 0.003%以下 | 0.005%以下 | 0.0035% | |
S/N比 | 100dB以上 | 100dB以上 | 100B | |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 | 95dB | 95dB以上 | 96dB |
チャンネル セパレーション |
94dB以上 | 92dB以上 | 96dB | |
サイズ | W457×H94× D310mm |
W445×H97× D297mm |
W430×H101× D335mm |
W430×H88× D306mm |
重量 | 5.8kg | 6.0kg | 8.8kg | 5.2kg |
Pioneer PD-8030 |
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