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SA-50は、中国のS.M.S.L.社(Shenzhen ShuangMuSanLin Electronics Co., Ltd)のデジタルアンプです。 有名な「SA-36A」の上級モデルにあたります。日本では2012年ごろから発売されました。当時の販売価格は6,000円ぐらいでした。 また2018年5月にはSA-50の対抗商品として、-FX AUDIO-からFX-50が発売されました。 SA-50は心臓部のデジタルアンプICに、STマイクロ製の「TDA7492」を搭載しています。 TDA7492は同じファミリのTDA7498の弟分で、出力は半分の50W+50Wとなっています。回路構成も同じでPWM(パルス幅変調)、レヘルシフタ、ドライバー、MOS-FETによるデュアルBTL回路となっています。 SA-50はカップリングコンデンサに、EPCOSやEVOX製を使用。TDK製のインダクター、ALPS製のボリュームを使用するなど、高音質のパーツを採用しています。※生産ロットによって、使用パーツのメーカーは違いがあります。 電源は24Vのセンタープラス。カラーはブラック、ゴールド、シルバーの3色。 TDA7492やTDA7498というと、ホワイトノイズの問題が有名です。 S.M.S.L.製品を販売していた、NFJのブログによると、S.M.S.L.のSA-98EやSA-36AProでは、平滑コンデンサの能力不足により、リップルノイズにより高調波歪とSN比が低下したり、ゲートスイッチノイズによるSN比が低下、積層セラミックコンデンサの不良や回路設計のまずさから、ホワイトノイズの発生といった問題が確認されています。 SA-50も同時期の製品ですので、設計者が同じだったり、不良なパーツにより、音質の低下やホワイトノイズが発生する可能性もあります。 また無音でボリュームを上げて、「シャー」という音が出ないからといって安心はできません。平滑コンデンサの能力不足の場合は、使用状況により、コンデンサが空になるタイミングが違くなります。 2017年に発売されたSA-50PLUSは、「SA-50」の名前が付いていますが、内部は全くの別物です。DACやBluetoothを搭載するために、アンプの回路を約半分の面積に縮小しており、デジタルアンプICもTI TAS5766Mに変更されています。 (音質について) SA-50の音はSA-36Aと同じく「やらかい音」で、同じ系統のデジタルアンプICを使ったアンプSA-36APROやFX202A/FX-36とは音の傾向が、かなり違います。 FX202A/FX-36と比べると、明らかにレンジが狭く。解像度も良くありません。高音の伸びや低音の締まり、音数や細部の再現もFX202A/FX-36が上で、値段は高いものの完敗です。 SA-36Aの上級機ということで、期待していたのですが、ちょっと残念な音です。 SA-36Aと比べても、レンジの狭さや解像度の低さ、細部の音が聞こえないなど、音質的にはSA-36Aのほうが良いです。 もっともウチのSA-50は最終ロットに近い商品で、初期ロットに比べると、パーツの削減やグレードダウンが行われています。そのため初期ロットに比べると音質が、かなり低下している可能性があります。 ※誤解している人が多いですが、デジタルアンプもアナログアンプと同じで、使用するパーツを変えることで、音を作っています(いわゆるチューニング)。 入力部のフィルムコンデンサ、オペアンプ以外にも、MOS-FETやローパスフィルターの抵抗やインダクタ(コイル)も、パーツによって音が変わります。 その音はメーカーの担当者が行うため、そのメーカーの製品はデジタルアンプICが違くても、同じ傾向の「サウンド」になったりします。 ですから厳密には「無味無臭」ということはありません。 |
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(フロントパネルとリアパネル) | |||||||||||||||
外見はSA-36Aと同じでサイズも同じです。フロントパネルは電源ボタンとボリュームのツマミがあるだけで、スイッチを入れるボリュームの周りが青く光るという、中華アンプのお決まりのデザインです。カラーはシルバー、ゴールド、ブラックの3種類です。 フロントパネルは6mm厚のアルミ材。その他の部分もアルミ製で2分割のBOX構造。基板はスライドさせて差し込み、フロントとリアパネルを使って固定する方式です。 リアパネルのRCA端子は金メッキ。スピーカー端子は安物です。スピーカーケーブルを通す穴が小さいので、細いケーブルしか使えません。また端子の間隔が狭いので取り付け作業がやりにくいです。実質的にはバナナプラグ専用と考えたほうがよいと思います。 ケースは強度の向上と振動防止のために天板と底板にリブが入っています。底面には小さなゴム足が付いています。 使われているネジは、トルクス(ヘックスローブ)で、専用のドライバーが必要となります。サイズはT10。 |
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(SA-50の内部について) | |||||||||||||||
回路は何度もバージョンアップがされており、生産ロットによって変わっています。そのため販売サイトに載っていた、内部写真と違うなどということが起きました。 また、ちょうど中国で物価や人件費の高騰した時期にあたっていたため、後期のロットではSA-36APROと同様に、パーツのグレードダウンなども見られます。 ウチにあるのは最終ロットに近い物ですが、初期のロットに比べると、だいぶパーツ数が減っています。こうなるとパーツのコストはSA-36Aよりも安くてもおかしくありません。 入力カップリングには、アメリカのKEMET製のフィルムコンデンサ AV R75、デカップリングコンデンサは、アメリカのVishay(ビシェイ)製の電解コンデンサ「BC」が使われています。 ローパスフィルターはインダクタがトロイダルコイル。フィルムコンデンサはTDK-EPCOS製が使われています。出力カップリングコンデンサもTDK-EPCOS製です。 |
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基板 | |||||||||||||||
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最大出力 | 50W+50W |
ダイナミックレンジ | |
S/N比 | |
スピーカー インピーダンス |
4Ω~8Ω |
電源(ACアダプタ) | 24V・4.5A センタープラス |
サイズ | 幅92mm×高さ43mm×奥行150mm |
重量 | 350g |
デジタルアンプ |
USB DAC |
ヘッドホンアンプ |
DAP |
イヤホン |
ヘッドホン |
オーディオケーブル |
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