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オーディオ雑誌「DigiFi No.16」(2014年11月発売)の付録のヘッドホンアンプ付きD/Aコンバーターです。いちおう24bit/96kHzのハイレゾ対応DACということで、価格は4,298円とちょっと高めです。 単品のD/Aコンバーターで、USB-DACとして使用するためには、「DigiFi No.15」付録のDDC(3,996円)と接続するか、他のDDCを用意する必要があります。 不親切なことに、パソコンのUSBバスパワーから電源を供給するための、USBケーブル(A to microUSB)は入っていません。別途購入する必要があります。 雑誌の記事ではオプションのケーブルセット(1,500円)を買えとなっていますが、見るからに安物のようで、どの程度の品質かわかりません。電源の供給だけなので100円ショップのUSBケーブルでも十分かと思います。 このヘッドホンアンプ付きD/Aコンバーターは、今回もOlasonic(オラソニック)が設計を担当しています。 DACにはTI製のバーブラウン「PCM5100A」を搭載しています。PCM5100Aは32bit/384kHzのDACですが、一般用途のDACでメーカー出荷価格は1.05ドルという安価なDACです。 とはいえUSB-DACのエントリーモデルに、よく使われる「PCM2704」シリーズと比べると、デジタルフィルターは8倍ですし、ノイズの発生源となるUSBインターフェイスを、内蔵していないので音は良いです。 デジタル接続のS/PIDFレシーバーは、ジッタ特性が優れているバーブラウン「DIR9001」を採用。ステレオヘッドフォンアンプは、チャージポンプ回路を内蔵したJRC「NJU72040」が使われています。 側面に「DigiFi No.15」付録のDDCとのジョイントコネクタがありますが、接続はI2SではなくSPDI/Fになっています。またDigiFi No.15のDDCとは、同軸ケーブルで接続することもできます。 入力端子はデジタル同軸と光端子のみです。この同軸と光の切り替えはジャンパピンで行う仕様で、スイッチにしたいなら別途スィッチケーブル(1000円)を買えということになっています。他にもボリュームにツマミが無いなど。やっぱり不親切。 出力はヘッドホン用がステレオミニ。ラインアウトはRCA端子です。電源はmicroUSB端子で、USBバスパワーか外部電源が使用できます。 付録として入っているのはDACの基板、金属製の脚、取り付け用のビスなどです。ハイレゾ対応ですがUSB-DACではないので、WindowsやMacなどのドライバーは必要ありません。 このDACはケースを付けなければ、基板だけの「裸」の状態ですので、パソコンからの放射ノイズの影響を受けやすく、ノイズが入ったり音質が悪化することもあるので、設置場所には注意が必要です。 (音質について) まずUSBバスパワーを使用すると各段に音が悪くなります。外部電源を使うと解像度が上がり、低音が出て音に張りが出てきます。 ウチでは古いスマートフォンの充電用アダプタを使いましたが、それでも効果は十分です。またDDCはDigiFiのものではなく、UAU-11をDDCとして使用しています。 音はレンジが広く解像度もあり、なかなか良い音を聴かせてくれます。高音は伸びますし、細かい部分も再生します。低音は締まっています。量感が少ないのはACアダプタのせいかもしれません。 同じ曲を24bit/96kHzと16bit/44.1kHzで比べると、24bit/96kHzのほうが、レンジが広がり、音が緻密になり輪郭もハッキリしてきます。 ハイレゾ対応のDACの中には、ハイレゾとCDの音の差があまり出ないものもありますが、これはキチンとハイレゾを再生できます。 サウンドとしては少し柔らかめ寄り、ジャズやクラシックには良いですが、メリハリは出るほうではないので、ロックやJPOP、アニソンは得意という訳ではありません。 同じハイレゾ対応のRATOC RAL-24192UT1やAudinst HUD-mx1には、さすがにかないませんが、その実力は、定価1万円のUSB-DAC RATOC REX-A1648HA1の音を軽く上回っています。 以前「DigiFi No.10」でも、Olasonicが設計したUSB-DAC付きヘッドホンアンプが、付録になっていましたが、DACや価格が違うとはいえ音質は各段に進歩しています。 |
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(基板・入出力端子について) | |||||||||||||||
小さい基板ですが、スペース的には余裕があります。 割合とシンプルな回路で、DACの後ろのローパスフィルターなど、割り切った部分も見られますが、たぶんこれは計算の内。ノイズ対策やDACまわりの電源の安定化は、キチンとやっているという感じです。 雑誌込みで5,000円を切る価格なので、高価なパーツはありませんが、Olasonicの設計力とチューニング力で、音をうまくまとめていると思います。またノイズの発生源であるUSBインターフェイスが無いことも、音にはプラスに働いたのかもしれません。 入力端子はデジタル同軸と光端子のみで、USBの信号入力はありません。出力はヘッドホン用がステレオミニ。ラインアウトはRCA端子です。電源はmicroUSB端子になっており、USBのバスパワーか外部電源が使用できます。 |
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回路の配置は左前がデジタルインターフェイス、その奥がD/A変換、 右側はヘッドホンアンプです。 |
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(DACについて) | |||||||||||||||
使われているDACは、TI社製のバーブラウン・32bit/384kHzDAC「PCM5100A」です。 PCM5100Aはデルタシグマ型のマルチビットDACで、16bit/24bit/32bitに対応し、サンプリング周波数は384kHzまでとなっています。 ダイナミックレンジ、S/N比ともに100dBで、ピュアオーディオ用のDACよりは数値が劣ります。 オーディオ信号は、DAC内部で8倍オーバーサンプリングのデジタルフィルターを通った後、32bitのデルタシグマ型の変調器、電流型のD/A変換モジュールを経て、差動合成してI/V変換され、最後にミューティング回路を通って、チップの外に出力されます。 DAC以外のパーツはヘッドフォンアンプがJRCの「NJU72040」。S/PIDFレシーバーがバーブラウン「DIR9001」。電解コンデンサはELNA、AiSHiなどが使われています。 |
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入力信号 | 16bit/24bit 44.1kHz/48kHz/88.2kHz/96kHz |
ヘッドホン出力 | 62.5mW+62.5mW(16Ω) |
サイズ | 幅75×高さ29×奥行75mm |
重量 | 53g |
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