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CDプレーヤーの故障の原因と修理・メンテナンスの方法

自分で修理やメンテナンスを行うのは全て「自己責任」です。うまくいかなかったり、キチンと動作しないことがあっても、当方は一切の責任を負いません。


1.トレイが開かない

古いCDプレーヤーで一番多いトラブルです。原因は以下のようにいろいろとありますが、圧倒的に多いのは、トレイを開閉するメカに使われているゴムベルトが、伸びてしまったり切れてしまったためです。

(1) トレイを開閉するメカのゴムベルトが伸びたり、切れてしまった。
(原因)
一番よくあるパターンです。トレイの部分に耳を近づけて、トレイの開閉ボタンを押してモーター音が聞こえるならば、これの確率が高いです。
CDプレーヤーのゴムベルトによく使われるウレタンゴムは、摩耗や引っ張り、油に強いという特徴があります。その一方で水分や湿気に弱く、年月がたつと加水分解を起こして、伸びたり切れてしまいます。(最悪の場合は溶けていることもあります)

(対策)
軽度な伸びの場合は、ベルト部分をアルコールを含ませた綿棒で拭けば、回復することもありますが、基本的には交換が必要となります。
ゴムベルトは千石電商などのパーツ店の店舗や通販、オークションなどで入手できますが、発注する時にはサイズをよく確認します。またバンコードなどを使って自作することも可能です。
短期間の間に合わせであれば、輪ゴムを2重がけすれば、だいたいは動くと思います。

(2) トレイ開閉メカに使われているグリスが固まりメカが動かない。
(原因)
メカで使われているグリスが経年変化により変質して固まったり、粘度が高くなったりして起こります。特に1986年以前のSONY製CDプレーヤーは要注意。

(対策)
古いグリスをクリーニングして取り去り、新しいグリスを塗布します。

(3) トレイを開閉ボタンの接触不良
(原因)
トレイの開閉ボタンの後ろにあるタクトスイッチが接触不良を起こしている。

(対策)
タクトスイッチを交換する。もしくはボタンの基部に隙間から接点復活剤を吹きかけると回復することがあります。

(4) トレイの開閉を検出するスイッチの接触不良
(原因)
フロントパネルのトレイの開閉ボタン以外に、メカのところにはトレイが実際に開いているのか、閉じているのかをチェックするためのスイッチが1〜2個付いています。
このスイッチの接触不良によってトレイが開かなくなることがあります。

(対策)
スイッチのクリーニングを行います。分解できないスイッチの場合は、隙間から接点復活剤を吹きかけると回復することがあります。

(5) マイコンの不良またはマイコンからの配線の断線。
(原因)
まれに起こるケースです。トレイの開閉ボタンを押した後、そこでモーターへの電流が流れる訳ではありません。トレイの開閉ボタンはあくまで、マイコンにトレイを「開けろ」「閉めろ」と命令するためのボタンです。
トレイの開け閉めをするモーターへの電流はマイコンが管理しています。このためマイコンの不良になっていたり、マイコンからモーターまでの配線が断線(ハンダ割れを含む)していると、トレイ用のモーターに電流が流れないため動きません。

(対策)
マイコンが壊れているかどうかの判断は、いろいろなテスト必要で、配線図や基板のパターンを読める力が必要となります。
現実的には基板のパターンを読みながら、ハンダ割れのチェックやハンダの修正をするぐらいかと思います。

(6) トレイ開閉用のモーターの破損
原因としての確率は一番少ないかもしれません。ウチでもこのトラブルに遭遇したことはありません。


  
トレイ開閉用のゴムベルト 固着したグリス












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