|
||
TOP > PCオーディオ > ヘットホンアンプ > |
S.M.S.L SU-8は2018年10月に発売されたヘッドホンアンプです。価格は20,000円。 デジタルアンプのDA-8、USB-DACのSU-8と組み合わせて使うように、同一のサイズ、統一されたデザインになっています。 ヘッドホンアンプは、ヘッドホンやイヤホンのワイヤレス化が進む中、ニーズが減少し、5年前と比べても機種が大幅に減っています。 その中でヘッドホンアンプの新商品を発表し続けているのが、中国のオーディオメーカー S.M.S.Lです。現在は10機種を発売しており、そのうちの8機種はバランス伝送に対応しています。 このSH-8もバランス伝送に対応しており、XLR端子からバランス入力された信号は、バランス増幅回路を経て、XLR 4ピン端子からバランス出力されます。 RCA端子によるアンバランス入力も備えており、増幅された信号は6.35mmの標準ステレオジャックから出力されます。 ヘッドホンアンプはオペアンプを使ったディスクリート回路で、歪率は0.001%。出力はバランス型ヘッドホンが32Ωで655mW。アンバランス型ヘッドホンが32Ωで420mWとなっています。 電子ボリュームを搭載しており、ギャングエラーにより左右のチャンネルで音量が違くなるなどのトラブルはありません。 トーンコントロール機能とSDB EQモードを内蔵しており、高音や低音などの補正ができます。またポップノイズを低減するミュート回路とヘッドホンの保護回路を搭載しています。 電源回路を内蔵しており、 本体の裏側に115Vと230Vの切り替えスイッチがありますので、日本で使用する場合は、115Vにします。 磁気漏洩の少ない医療グレードのトロイダルトランスや、オーディオグレードの電解コンデンサが使用されています。電源ケーブルは3Pの着脱式です。 入力端子はXLR端子(バランス入力)とRCA端子(アンバランス入力)です。出力端子はバランス用のXLR4ピンと6.35mmの標準ステレオジャックです。 ディスプレィはサイズが小さく、表示される文字も小さいです。 付属品は電源ケーブルです。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(操作とリモコンについて) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
SH-8はリモコンに対応していますが、リモコンが付属していません。SU-8があれば、そのリモコンで操作が可能です。 リモコンが無い場合は電源を入れた後、電源ボタンを短押しすると、メニュー選択になりますので、ボリュームを回してメニュー項目の操作をします。 入出力の切り替え、EQ(イコライザー)モード、高音の調整、低音の調整、ディスプレィ表示、ディマー(ディスプレィの照度)などの操作ができます。→取扱説明書(中国語/英語) リモコンではこれに加えて音量、ミューティングなどができます。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(バランス出力の注意点) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
SH-8のバランス出力はXLR 4ピン端子だけです。 バランス駆動のヘッドホンに、4ピンXLRのバランスケーブルが付属している場合は問題ありませんが、それが付属しているのは10万円以上の高額なヘッドホンが多いです。 付属していない場合は、変換ケーブルを使ってヘッドホンの入力端子の規格に合わせてやらないと、接続できません。 変換ケーブルを買う場合は、バランス端子の規格は2.5mm、3.5mm、4.4mm(JEITA RC-8141C)で、それぞれピンアサインが違うために、適合するものを購入する必要があります。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(音質について) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
音はヘッドホンアンブとしての味付(オペアンプの音)などは少ないほうだと思います。 ただフラット志向の音なので、ヘッドホンとの相性は出ると思ったほうが良いと思います。スタジオモニターのSONY MDR-7506と組み合わせても、少し噛み合わない部分は出ます。 解像度と透明感があり、小さな音、細かい音でもよく再生します。高音が良く出ますが、低音は少し物足りなさを感じます。 レンジは広いです。定位はカチッと決まるほうではないです。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(ケースについて) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ケースはアルミ合金製です。アルミは非磁性のため磁気ノイズを低減します。 厚さは天板が3mm、一体成型のフロント、サイド、リアパネルが4mm。底板が2mmです。 底板には3点支持のゴム脚が付いています。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(内部について) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
ヘッドホンアンプは信号の増幅回路に真空管、フルトランジスタによるディスクリート、オペアンプ、ヘッドホンICなどを使った物があります。 どの回路にしろパーツの数は少ないですし、パーツ代も高くありません。そのためオーディオメーカーにとっては、低コストで生産ができ高い価格で売れるので、利益商品になっていいます。 SH-8の回路はバランス、アンバランスのライン入力を電子ボリュームを通し、オペアンプ(機種は不明)で増幅して、出力段はトランジスタというシンプルな回路です。 ヘッドホンアンプ回路の面積は全体の1/4程度で、後は3/4は電源回路とコネクタ類のスペースとなります。これはTEAC HA-501なども同じです。 回路の構成的には5~10万円のヘッドホンアンプと変わりません。 逆に安いヘッドホンアンプやUSB-DAC内蔵のヘッドホンアンプは、オペアンプだけで出力しており、ヘッドホンに対して駆動力が不足する場合もあります。 その点SH-8はキチンとした出力段を持っており、それに見合った電源回路を搭載しています。 また単体のヘッドホンアンプのメリットとして、USB-DACやCDプレーヤーのようにマイコンやインターフェイスICが無いので、ノイズの影響を受けずに信号を増幅できます。 電子ボリュームのNJW1194にはトーンコントロールやセレクタ回路も内蔵されています。 サイズが小さいので表面実装のパーツが多いですが、WIMAなどのフィルムコンデンサや、MUSEやシルミックなどのオーディオ用電解コンデンサが使われています。 ディスプレィや入力の管理をするマイクロコントローラはSTC 15F2K32S2です。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
(電源回路について) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
デスクトップオーディオの場合、電源回路は製品のサイズや価格から制約を受けます。 サイズの制約からACアダプタを使用する機種も多いですが、SH-8では小型のトロイダルトランスを使用した電源回路を搭載して、ACアダプタが不要になっています。 トロイダルトランスは磁気漏洩の少ない医療グレードの「THAI LIN TH99-0100-024」でSU-8と同じ物です。 安定化電源回路にはダーリントンパワー・トランジスタのMJD127が使われています。他にパワーMOS-FETのNCE 4614。 電解コンデンサは平滑コンデンサが、ニチコンFM 25V・3300μFが2本。他にパナソニックFJやFCなどが使われています。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||
|
アンバランス出力 | 32Ω 420mW 64Ω 377mW 150Ω 190mW 300Ω 100mW 600Ω 51mW |
バランス出力 | 32Ω 655mW 64Ω 835mW 150Ω 717mW 300Ω 400mW 600Ω 205mW |
SN比 | アンバランス:107dB バランス:109dB |
THD + N | アンバランス: 0.0009% バランス: 0.001% |
ダイナミックレンジ | |
消費電力 | 3.5W |
サイズ | 幅185×高さ40×奥行125mm |
重量 | 1kg |
ヘッドホンアンプ |
USB DAC |
デジタルアンプ |
DAP |
イヤホン |
ヘッドホン |
オーディオケーブル |
PCオーディオTOP |
オーディオTOP |