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FX-02J+はノースフラットジャパン(NFJ)が、FX-AUDIOブランドから、2017年10月11日に発売したハイレゾ対応(24bit/96kHzまで)のUSB-DACです。 USBバスパワーで駆動するDACで、特徴はコンパクトなので接置場所を選ばないことと、配線がUSBケーブルとRCAケーブルのみであること。そして高音質のD/Aコンバータを搭載していることです。 DAC(D/Aコンバータ)にWolfson(ウォルフソン)のフラグシップモデル「WM8741」を採用しています。 Wolfsonは2014年に、アメリカのCirrus Logic(シーラスロジック)に買収されましたが、過去にもWM8740など高級機で使われた高音質のDACを開発してきたメーカーです。 WM8741は32bit・192MHzのΔΣ(デルタシグマ)型のDACで、S/N比とダイナミックレンジは125dB。ハイエンドや高級機で使われているDACで、パーツショップでも1個・2,000円以上で販売されています。 USBレシーバーはVIA製の「VT1729A」です。仕様上では、24bit/192kHzまでサポートしていますが、USB AudioのClassは1.0で、1フレームあたりのデータ量は1023バイトと、USBでの転送能力は大きくありません。このためハイレゾは24bit/96kHzまでの対応となります。 DACの後ろのオーディオ回路(アナログ回路)は、音質の劣化につながるカップリングコンデンサを排除した設計となっています。 差動合成用とローパスフィルターのオペアンプは、ソケットが使用されているので、自分の好みに合わせてオペアンプを交換することができます。 電源はUSBバスパワーで稼働します。ACアダプタなどの外部電源には対応していません。USBバスパワーは電源的には不安定な部分があり、本来はUSB-DACには不向きです。 そこで、FX-02J+ではシンプルながら正負電源生成回路を搭載し、電源の安定化をはかっています。 またVT1729AのDDC機能を利用してUSBのデータをS/PDIF(デジタル同軸端子)に変換して出力することもできます。 USBの入力端子はUSB TypeB(1.1/2.0)、出力端子は上記のデジタル端子とアナログRCA端子があります。 (USBのドライバーについて) 対応OSはWindows 10/8(8.1)、7/Vista/XP/2000/MacOS X/ 9.1以降です。ドライバの名前は「SPDIFインターフェイス VIA USB AUDIO」と表示されますが、USBドライバとして使用できます。 (音質について) USBバスパワーのUSB-DACは音質的に不利ですが、Wolfson WM8741の音をうまく活かしたDACだと思います。 解像度が高く、透明度もあります。そして音が滑らかです。レンジや音の量感などは物足りなさを感じますが、これは電源に依存する部分もあるので、しょうがない部分ではあります。 ジャンルとしては、ジャズ、クラシック、ロック、JPOPとひととおりこなせます。唯一だめなのはアニソンです。 現在のアニソンの曲は、打ち込みが主体で「コンプレッサ/リミッタ」が多用され、「リバーブ」や「コーラス」などのエフェクトが良く使われます。 これらは音に厚みや迫力を与えるための物ですが、このために音の解像度や透明感が落ちて、音質としては悪くなります。 またAACでは音が悪いものの、ハイレゾ版ではマスタリングで、これらのバランスを変更して、良い音に直すという「ハイレゾを買わせるための誘導」も平気で行われています。 逆に言うと本当に音の良いUSB-DACでは、アニソンのこれらの欠点がハッキリと聴こえてしまうため、音の悪さが気になってしまうことが多くあるということです。 FX-02J+と同じく、USBバスパワーで駆動するコンパクトなDACとしては、FX-01Jがありますが、音質は価格以上に差があります。何しろTYPE Bの価格は2,880円で、WM8741の値段とそう変わりません。 逆に言えば高価なWM8741を使って、よくこの価格に収めたと思います。それどころか、これを売ってNFJは利益が出るのかと、疑いたくなるような超コスパモデルです。 |
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(内部について) | ||||||||||||
コンパクトな基板にはパーツがビッシリと装着されています。 右上はUSBバスパワーの定電源回路。その下にUSBレシーバーとDAC、3個あるオベアンプの内、右側2個がローパスフィルター。左側が差動合成回路となっています。 DACの後ろのオーディオ回路(アナログ回路)は、音質の劣化につながるカップリングコンデンサを排除した設計となっています。 WM8740は差動出力(バランス出力)ですが、それを活かしてオペアンプを使ったローパスフィルター(LPF)も、MONO構成になっています。 ピュアオーディオではオペアンプを使用したアクティプフィルターは普通ですが、現在のデスクトップオーディオでは、高い機種でもか簡易なCRフィルターが多いです。 使用されているオペアンプはピュアオーディオ用のSACDプレーヤーでもよく使われる、TI製の「NE5532」です。 差動合成回路で使われているオペアンプはTI製の「TI072」で、いずれもソケットが使用されているので、自分の好みに合わせてオペアンプを交換することができます。 |
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(DAC Wolfson WM8741について) | ||||||||||||
DACのWolfson WM8741は、評判の高かった「WM8740」の後継モデルとして、2007年に発売。Wolfsonの最上級グレードのDACで、ハイエンドモデルでも使用されています。 32bit・192MHzのΔΣ(デルタシグマ)型のDACです。※Cirrus Logic(シーラスロジック)での呼び名は、「シグマデルタ型」となります。 PCMの他にDSD信号にも対応しており、マルチビット・シグマデルタ・モジュレータに、スイッチトキャパシタ・マルチビットDAC(差動電圧出力)、ディザ付きデジタル補間フィルタ、デジタルフィルター、デジタルボリューム、デジタル・デエンファシスを搭載してます。 デジタルフィルターはPCMとDSD用にプログラムが可能です。群遅延、位相、レイテンシー、インパルス応答、遷移域ロールオフなどの値を、オーディオメーカー側で設定することができるため、コンセプトに基づいた音作りが可能です。 スペックは高調波歪率が-100dB、S/N比が125dB。 |
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入力データ | 16bit/24bit 44.1kHz/48kHz/96kHz |
ダイナミックレンジ | 125dB(DAC) |
S/N比 | 125dB(DAC) |
電源 | USBバスパワー |
サイズ | 幅51×高さ25×奥行78mm |
重量 | 82g |
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