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audio-technica ATH-SR9

2016年 オープン価格






audio-technica ATH-SR9は、2016年11月25日に発売された「Sound Reality series」シリーズのハイレゾ対応のヘッドホンです。

価格はオープンで発売時の実売は50,000円ぐらいでした。


ドライバーはATH-SR9専用に新しく開発された45mmの「トゥルー・モーション ハイレゾ・オーディオドライバー」です。

駆動力を向上させるために、磁気回路には純鉄一体型ヨークを採用。ボイスコイルにはショートボビン巻きで、線材には高純度の7N-OFCが使われています。

振動版は剛性を高めるDLCコーティングがされています。

DLC (Diamond-Like Carbon)コーティングは、ダイヤモンドとグラファイト黒鉛との中間的な特性を持ち、アモルファス(非晶質)構造の硬質の炭素膜はダイヤモンドの様に硬く、これを振動板にコーティングことで、高域特性を向上させる効果があります。

再生周波数帯域は5~45,000Hzまで確保され、ハイレゾ音源に対応しています。



そのドライバーの性能を十分に発揮させるため、ミッドポイント・マウントテクノロジーが採用されています。

これは 振動板の前後の空間が均一となる設計し、その前後空間を仕切るダンパーを配置することで、不要な低域成分の伝播をコントロール(最適化)することで、レスポンスを向上し抜けの良い音を再生します。

ハウジングは制振構造として、主要部分には硬質アルミニウムを採用しています。これをネジ留めすることにより、不要振動から発生する歪みを抑制しています。アルミニウム製スライダーを採用。


:ケーブルは2015年にオーディオテクニカが独自に開発したA2DC(Audio Designed Detachable Coaxial)コネクターです。

ATH-SR9のコネクタ部はハウジングに入り込む構造のために、他の機種で使えるA2DCコネクターのケーブルが、ATH-SR9では使えないこともあるので注意が必要です。


付属のケーブルは、標準の3.5mmステレオミニとスマホ対応のマイク付き3.5mm4極プラグがあります。どちらもスリーブにアルミニウム材を使用た両出しタイプで長さは1.2mです。

バランスケーブルは別売で、4.4mmバランス5極プラグのHDC114A/1.2が18,568円。2.5mmバランス4極プラグのHDC112A/1.2 オープン価格があります。

その他の付属品はケースとポーチ。

ドライバー

ハウジング



audio-technica ATH-SR9の
音質について


密閉型ですが開放型レベルの透明感や解像度があります。これが最大の特徴。密閉型にありがちな篭り音はよく抑えられています。

音はフラットです。フラットすぎるがゆえに、使用するヘッドホンアンプの音の傾向や、インピーダンスなどの相性によって、印象がだいぶ変わる可能性があります。


ドンシャリやカマボコが好きという人には、まず合わない音だと思います。それほどフラットです。

ジャンルとして合うのはクラシックとジャズ。クラシックに合う物は女性ボーカルに合いやすいのですが、これは「色気」が出にくいので難しいと思います。

ジャズといっても音の艶は少な目なので、トランペットやサックスがリードだと厳しいかもしれません。

音にメリハリが無いのでロックやフュージョンには向きません。打ち込み系は弱いのでアニソンもあまり良くないです。



ATH-SR9は良いヘッドホンですが、フラットな音に加えて駆動力のあるヘッドホンアンプが必要になるなど、使いこなすためのハードルもあるヘットボンです。

音楽を聴く分には、SONY MDR-7506の方が音が良いという人がいても、まったく不思議ではありません。

ウチでも音楽を聴くのにはSR-9は使っていません。もっぱらオーディオ機器のチェック・テスト用に使っています。

ヘッドホンでは「値段が高いから音が良い」などという「公式」はありません。オーディオ全体でもそうですが。


価格はそこそこしますが、遮音性は意外と良くないので、外出先で使うのは難しいこともあると思います。



audio-technica ATH-SR9の
フィット感について


イヤパッドは頭部への負荷を、均一に分散する特殊素材を使用しているとのことですが、側圧はそれほど強くありませんし、耳はパッドの中に完全に入ってしまいますので、素材の良し悪しはあんまり感じません。

長い時間使用しても、それほど負担にはなりません。








イヤーパッド

ドライバー

スライダー

A2DCコネクター部

3.5mmステレオミニ A2DCコネクター

スマホ対応のマイク付き3.5mm4極プラグ

別売のバランス接続対応
HDC112A/1.2

導体に高純度銅の6N-OFCとOFCを採用。ツイスト(撚り線)構造によりノイズを低減しています。シースは布巻きです。長さは1.2m。

ヘッドホン側はA2DC。オーディオ機器側は.5mmバランス4極プラグです。2017年10月20日発売。
オープン価格で実売9,300円。

芯線抵抗:290mΩ/m




中国のokcscというメーカーが作っているATH-SR9用の2.5mmバランスケーブルです。

一時期、amazonや楽天市場、Yahooショッピングなどで、日本の輸入業者が、audio-technicaの正規品「HDC112A」と同じ名前で販売していました。その後、audio-technicaがクレームを入れたのでしょうか、一斉に削除されました。

価格は3,580円ぐらいなのですが、ひどい業者になると15,000円以上のボックリ価格で売っていました。


外観はA2DCコネクター部分が「HDC112A」のコピー。ケーブルは「HDC213A」のコピーになっています。


audio-technica ATH-SR9のスペック


装着方式 オーバーヘッド型
構造 密閉型
駆動方式 ダイナミック型
ドライバーユニット 45mm
再生周波数帯域 5~45000Hz
出力音圧レベル 97 dB/1mW
インピーダンス 47Ω
最大入力 1500mW
重量 約270g
付属品 3.5mmステレオミニプラグL型ケーブル
A2DCコネクター着脱式
1.2m両出し


4極マイク付きスマートフォン用コード
3.5mmステレオミニプラグL型ケーブル
A2DCコネクター着脱式
1.2m両出し

ケース
ポーチ(コード収納用)





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