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GLANZ・グランツ GMC-10EX

GLANZはミタチ音響製作所のブランド名です。ミタチ音響製作所は昭和26年の創業で自社製のカートリッジを製造・販売するだけでなく、たくさんの国内や海外のオーディオメーカーのカートリッジをOEMで手掛けています。

ミタチ音響は平成15年に解散しましたが、現在はミタチ音響でカートリッジの開発を行っていた濱田氏(ハマダ電気)が、ブランドを引き継いで、主にトーンアームの製造・販売を行っています。


GMC-10EXは1985年に発売された針交換式のMCカートリッジで、価格は14,000円。交換針は8,400円でした。1982年に発売されて好評だったGMC-10Eの改良型となります。

ライバルモデルはオーデイオテクニカ AT-F5(1985年・15000円)、DENON DL-H5LC(1986年・14000円)、SONY XL-MC3(1983年・14800円)、YAMAHA MC-10(1985年・15000円)など。


GLANZというと1970年代はMF(Moving Flux)型のカートリッジで有名でしたが、1979年に初めてのMCカートリッジ、GMC-55(38,000円)を発売します。
このカートリッジには自社で開発した、独自の磁束集中用ヨークを使用した磁気回路(ミタチ音響の特許)を持っていました。

GMC-10Eでは磁力の強いサマリウムコバルト磁石と、新たに開発された発電効率の高い磁気回路を採用し、サスペンションワイヤーによる一点支持方式などを取り入れていました。針先は無垢ダイヤの楕円針。ボディは樹脂製です。


GMC-10EXでは他社からも高出力のMCカートリッジが発売されたことを受け、出力を0.3mVから0.5mVに向上させたモデルです。

定価は14,000円でしたが、同社のMF型のGシリーズとともにDAM(第一家庭電器)の「マニアを追い越せ大作戦」で、格安のバンドル売りをするなど、実売はかなり安く売られていました。たぶん販売上の直接のライバルと見ていたのは、大ヒットとなったオーデイオテクニカ AT-F3(1985年・10,000円)のほうだと思います。

音は明るめのサウンドで、ロック向けの音でした。現在、入手できる交換針はありません。



GLANZ GMC-10EXの仕様

発電方式:MC型
出力電圧:0.5mV
再生周波数帯域:20~25,000Hz
チャンネルセパレーション:25dB
チャンネルバランス:1dB
インピーダンス:15Ω

針先:楕円
針圧:1.7~2.3g(最適 2.0g)
コンプライアンス:8×10-6/dyne
自重:4.8g

価格:14,000円
交換針は8,400円
 





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