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DENON SC-E232 |
1992年 60,000円 |
DENON(デンオン)のSC-E232は、1992年5月に発売されたブックシェルフタイプのスピーカーです。 ヨーロッパティストを持つスピーカーとして、上級機のSC-E535(90,000円)と、共に開発されました。ヨーロッパティストというのは、単なる宣伝文句ではなく、ウーファーユニットは、イギリスのWharfedale(ワーフェデール)製が使われています。 ライバル機はDIATONE DS-200Z、ONKYO D-202、SANSUI SP-100X、SONY SS-A3、海外勢ではCelestion 3、infinity Reference10、JBL LX300、そして本家のWharfedale Diamond4など。 (当時のスピーカーの状況) 当時のスピーカーは、バブル期の大型ブックシェルフによる「598戦争」も終焉し、20cmユニットを使用した中型スピーカーや、トールボーイが主流になりつつありました。 小型スピーカーはBOSEの影響を受けた、いわゆるA/V用スピーカーが人気で多数の商品が発売されていました。しかしデザイン優先のプラスチック製のキャビネットや、多様な設置方法に対応する構造など、どちらかというと音質よりも、ファション性が優先された部分がありました。 そういう中で台頭したのが小型ブックシェルです。こちらは16cmユニットがメインで、それよりも小さい物は、TEAC S-300を除くと、ほとんどが10cm以下のユニットを搭載していました。 DENONは1989年に、「人間らしさと自然な音楽表現」をテーマにして、コンポーネントにおけるルネッサンスをめざすという、「ルネッサンス」シリーズを発売します。 発売されたのはSC-400 Firenze(フィレンツェ・60,000円)と、SC-700 Granada(グラナダ・90,000円)ですが、セールス的にはあまり成功したとは言えなかったようです。 その後継機として登場したのがSC-E232とSC-E535で、ヨーロッパティストがアピールされました。 (SC-E232について) SC-E232の特徴は、現在の小型スピーカーでは、メインストリームとなった、12cmクラスのウーファーユニットを搭載したこと。 そして、やはり今では当たり前となった、ヨーロッパティストのサウンド持った国産スピーカーとして誕生したことです。 SC-E232はセールス的にも成功を収めたため、DENONはヨーロピアンサウンドを前面に押し出し、SC-E212などのヒット商品を生み出します。そして他のメーカーでも、ヨーロッパサウンドを志向したスピーカーが、増えていくことになります。 SC-E232のトゥイーターは、2.5cmのハードドーム型です。 Wharfedale(ワーフェデール)製の12cmウーファーは、ポリプロピレンにミネラル(鉱物)を混合した素材で、表面は独特の形状をしています。 キャビネット(エンクロージャー)はMDF製です。ただし木材チップの密度は高くなく、現在の基準でいうとパーチクルボードです。 SC-E232のキャビネットは、DIATONE DS-200Zとほぼ同じ大きさで、つまり16cm級の大きさと重さがあります。そのためスピーカーの口径(12cm)に対して、余裕のあるキャビネットとも言えます。 バッフルにはコラーゲン繊維配合の塗料を使用。ユニットの周りにサブバッフルを装着して、不要な輻射や振動を抑えています。 現在、オーディオをやっている人からすると、DENONのスピーカーは、まず購入対象にはならないと思います。それはメーカーが一番わかっていることで、ブックシェルフスピーカーも、2万円以下の物しか販売していません。 DENONのスピーカーが一番良かったのは、まさにSC-E232とSC-E535が発売された1992年から1998年のSC-E717Rの頃までです。 (音質について) ヨーロッパティストとして売りだされた訳ですが、トゥイーターとキャビネットは日本製で、ヨーローパ製はウーファーだけです。 しかも音はトゥイーター(日本)のほうが、ウーファー(ヨーロッパ)より勝ってしまっています。 ほぼ同じユニットを使っている、Wharfedale diamond5の音圧レベルは86dBですので、やはりウーファーの能率が悪いようです。 そんなこともあって12cmユニットに対して、大きいキャビネットを与えて少しでも能率を稼ごうとしたのかもしれません。 またヨーロッパの小型スピーカーは、箱鳴りを織り込んで音をチューニングしていますが、SC-232Eは手で触っても、箱の振動はヨーロッパのスピーカーほど大きくありません。 トゥイーターの音は硬め。それに対してWharfedaleのウーファーは柔らかい音。この組み合わせのバランスがちょっと良くありません。 高音はレンジの広さは感じますが、ソースによってはちょっとシャカつき気味だったり、突き刺さるように聞こえます。また少しキャラクターがあります。 低音は箱が大きい割には量感がありません。壁面に近づけてみましたが、それほど効果は出ませんでした。締まりがルーズなのは、Diamond5と同じです。 定位は良いですが、音場は狭めです。 ジャズ、クラシック、ロックと、一応なんでもこなせる「オールラウンダー」ですが、苦手な物が無いかわりに、得意な物もないという感じです。 メインで使用するには、ちょっと力不足なところや、物足りなさもあります。 SC-E232は、あくまで「ヨーロッパティスト」であって、ヨーロッパ、特にイギリスの小型スピーカーの音とはちょっと違います。 ヨーロッパサウンドという点からいえば、KENWOOD LS-G7の音のほうが、ヨーロッパ的です。しかも総合的に見てもSC-E232よりも音が良いです。 SC-E232は2000年代の中頃までは、中古品でもけっこう人気がありましたが、現在のオークション価格は安いです。何しろ弟分で定価が半分の、SC-E212のほうがずっと高いです。 この音で4,000〜5,000円でしたら、コスパはかなり良いです。下手な新品のスピーカーを買うよりも、ずっと良いかもしれません。でも、KENWOOD LS-G7は、もっと安いのですが・・・。 (セッティングについて) ヨーロッパのスピーカーと同じ、箱鳴りを意識した設計です。 高音と低音のバランス、低音の締まりの悪さなどを緩和するためにも、スピーカー台の使用が望ましいです。またどこで使うにしろ、インシュレーターやスパイクは必須です。 バスレフポートは後ろにありますが、口径が大きく短いため、背圧はそれほど高くありません。そのため壁面に近づけても、低音が大きく暴れることはありません。 低音が不足していると感じる場合は、逆に壁面に近づけたほうが良い結果が出るかもしれません。 |
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(ドームトゥイーター) 広指向角の25mmドーム・トゥイーターを搭載しています。 前モデルのSC-400 Firenzeでは、上下・左右ともに120度対応のユニットでしたので、SC-202も同じ程度の指向かもしれません。 ハードドームですが素材は不明です。ヨーロッパではアルミニウム製が良く使われていましたが、それとは違い金属の表面に、何かをコーティングしたような色合いです。 ユニットの型番は「3592A」。 |
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DENON SC-E232(右)とWharfedale Diamond 5(左) |
トゥイーター | 2.5cm ソフトーム |
ウーファー | 12cm コーン |
出力音圧レベル | 89dB |
周波数帯域 | 38Hz〜45kHz |
クロスオーバー周波数 | 3kHz |
最大許容入力 | 100W(EIAJ) 200W(PEAK) |
インピーダンス | 6Ω |
サイズ | 幅202×高さ304×奥行255mm |
重量 | 6.2kg |
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