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Audinst HUD-mx1

   2010年 オープン価格


Audinst HUD-mx1は、2009年12月に発売されたヘッドホンアンプ付のハイレゾ対応のUSB-DACです。オープン価格ですが、発売時の直販価格は22,800円でした。

メーカーのAudinst(オーディンスト)は、2009年に創業した韓国のオーディオメーカーで、USB-DACとヘッドホンアンプを販売しています。


HUD-mx1はその音質が話題となり、一時期は生産が間に合わず、売り切れとなる店が続出した人気商品です。

搭載されているDACはWolfson製の24bit/192kHzDAC「WM8740」です。もともとフラグシップ用に開発されたDACで、ピュアオーディオ用のCDプレーヤーでは、高音質のDACとして高い評価を得ていました。

WM8740の動作にはクロックが必要ですが、温度による周波数偏差が少ない、TCXO(温度補償型水晶発振器)を搭載しており、クロックジッターの発生を抑え、精度の高いD/A変換を可能にしています。

内部のオペアンプはソケット式で、ユーザー側で交換が可能になっています。
またDDC機能も搭載されており、デジタルデータをUSBからS/PDIFに変換して、光出力ができます。

ヘッドホンアンプはデフォルトで、32〜300Ωのヘッドホンに対応しており、内部のジャンパピンを変更することで、300〜600Ωの高インピーダンスのヘッドホンに対応できます。
ヘッドホンからスピーカーへの切り替え時にはミューティング回路(保護回路)が作動し、スピーカーの損傷を防いでいます。

電源はUSBバスパワーと外部電源(ACアダプタ)が使用可能です。電源部にも保護回路が装備されていますが、無電源USBハブや一部のノートPC、低消費電力のパソコンと接続する場合は、USBバスパワーではなく、ACアダプタの使用を推奨しています。

入出力端子はフロントパネルには標準とミニのヘッドホン端子。リアパネルはUSBタイプB端子とデジタル出力(光)とアナログRCA出力端子があります。

付属品はUSB ケーブル (1.5m A to Bタイプ)、RCA ケーブル(1.5m)、電源アダプター (DC 15V/1A)、 ゴム足 (本体固定用)です。


(Windows用ドライバー)
発売がやや古いので、対応OSはWindows XP / 2000 / 2003 / Vista / 7, Mac OS Xになっていますが、Windows10の標準ドライバーでも動作します。標準ドライバーはデフォルトでは設定が44.1kHzになっているので、ハイレゾを聴く場合は96kHzもチェックする必要があります。


(外部電源とUSBケーブルについて)
USBバスパワーでも動作しますが、DACの「WM8740」はもともとピュアオーディオ用に開発されたDACですので、安定した電源を得られることを前提に設計されています。現実にバスパワーと外部電源で音を比較すると、外部電源のほうがハッキリと音質が向上します。
またUSBケーブルを上質なものに交換するとかなり音が向上します。


(音質について)
音は柔らかめのサウンドですが、透明感と解像度があり細い部分も再現できます。低音が弱いのと音場が少し狭いのが弱点という感じです。

DACのWolfson「WM8740」を搭載しているCDプレーヤー、ONKYO C-777も所有していますが、HUD-mx1はWM8740の良いところを、うまく引き出していると思います。

音質や機能を合わせてもRATOC RAL-24192UT1(72,000円)に、肉薄しているというか、上回る部分もあり、コスパが高いUSB-DACであることは間違いありません。




(内部のパーツについて)
基板が小さいため表面実装のパーツが多く、音質面では不利になるところもありますが、回路にはキッチリとパーツを投入しており、手を抜いているという感じはありません。内部の作りはRATOC RAL-24192UT1よりも良いくらいです。

DACのWolfson「WM8740」は24bit/192kHzのDACで、直線位相ハーフバンドのデジタルフィルターと、2つのΔΣ(デルタシグマ)変調器、そしてローパスフィルター(D/A変換用)が内蔵されており、完全差動出力(電圧)となっています。

ちなみに、このWM8740のデジタルフィルターには補間機能があり、16bit信号を24bitに拡張(アップコンバート)することもできます。

オペアンプはナショナルセミコンダクターの「LME49860」です。ソケットを使用しているので、ユーザー側で交換が可能です。
この他にライン出力のオペアンプは、バーブラウンの「OPA2134」。ヘッドホン出力用はAnalog Devices「AD8397」が使われています。

USBコントローラにはTENOR「TE7022」が使われています。TE7022は良く使われるUSBコントローラですが、音質に影響するノイズの発生源となるので、HUD-mx1では入念なノイズ対策をとっているようです。

他のパーツは電解コンデンサにはSAMYOUNGやルビコン、OSコンなどを使用。フィルムコンデンサはWIMA「MKS4」、レギュレータはKEC「KIA278R12PI」など。DC-DCコンバータはTI「MC33063」です。


DAC Wolfson 「WM8740」 オペアンプ 「LME49860」

USBコントローラ TENOR「TE7022」 フィルムコンデンサ WIMA「MKS4」


Audinst HUD-mx1のスペック


入力データ 16bit/24bit
44.1kHz/48kHz/88.2kHz/96kHz
S/N比 117dB(DAC)
ヘッドホンインピーダンス 16〜600Ω
ヘッドホン出力 800mW
電源(ACアダプタ) DC12〜15V/0.5〜1A センタープラス
サイズ 幅100×高さ29×奥行105mm
重量 244g













Audinst HUD-mx1の音質とレビュー  B級オーディオ・ファン