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1987年の59,800円クラスのCDプレーヤーは、89,800円クラスの進歩には負けますが、1986年モデルに比べて、基本性能や装備が大きく向上し、機能面でも大幅な進歩をとげました。その内容は事実上「中級機」と呼ぶのにふさわしい物となりました。 D/Aコンバーターは当時のリファレンスだった、バーブラウン PCM56Pまたはフィリップス TDA1541を搭載。Victor XL-Z511を除くと全てデュアルDACです。デジタルフィルターも4倍オーバーサンプリングが標準装備となり、一部の機種は現在のCDプレーヤーと同じ、8倍オーバーサンプリングを搭載しています。 デジタル出力は1985年の15〜16万円クラスでも、一部にしか搭載されていなかったのに対し、1987年のこのクラスは全機種が搭載しています。 シャーシもテクニクスのTNRCやVictorのサイレントベース、Pioneerのハニカムシャーシなど、以前のモデルに比べて防振対策が進歩しています。 機能面ではディスプレィが大型化し、ミュージックカレンダーなどいろいろな表示が可能となったり、カセットデッキへの録音を考えて、プログラム機能の強化が行われています。 特に話題になったのがテクニクスのSL-P770で、「598」にも関わらず18bit・4DAC(16bitDACを4つ搭載し、フローティング動作させて18bit化)を搭載。機能面もサーチ用のジョグダイヤルやアナログ可変出力を除けば、上級機のSL-P990とかわらないというハイC/Pモデルでした。 あまり知られていませんがYAMAHAのCDX-600も、上級機のCDX-1000をベースに開発されたモデルで、DACは16bitですが8倍オーバーサンプリングのデジタルフィルターに、強力な電源回路を搭載した物量モデルです。 SONYのCDP-227ESDが搭載したDACは、今も人気のフィリップス「TDA1541」。1パッケージに2個のDACを内蔵していたので左右独立のDACでした。 下級機のCDP-950(49,800円)やCDP-750(39,800円)も同じ「TDA1541」を搭載しており、内容的にも他メーカーの「598」機を一部越えてるほどのハイC/P機だったので、CDP-227ESDはそれほど魅力的な存在に感じられなかったかもしれません。ちなみに輸出仕様のCDP-227ESDは「TDA1541」を2個搭載した4DACモデルもありました。 この時代、意外と強かったのがビクターの「598」モデルです。XL-Z511はスペック的にも内容的にも、コレといったものが無いのですが、そこそこのヒット商品となりました。 DENONはまだ、それほどCDプレーヤーについての存在感が無かったのですが、前モデルのDCD-1500やDCD-1300が注目を集めており、DCD-1400はかなり力の入ったプレーヤーとなりました。 |
※YAMAHA CDX-600は1988年2月の発売で価格は54,800円 |
SONY CDP-227ESD |
Technics SL-P770 |
Victor XL-Z511 |
DENON DCD-1400 |
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発売 | 1987年10月 | 1987年10月 | 1987年11月 | |
D/Aコンバータ | 16bit フィリップスTDA1541 X1 (デュアルDAC) |
18bit バーブラウン PCM56P X4 (フローティング動作) |
16bit バーブラウン PCM56P X1 |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
デジタルフィルター | 16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
18bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
高音質化回路 | 4DACプロセッサ classAA |
ハイスピードI-Vアンプ | スーパーリニアコンバーター | |
デジタル アイソレーション |
モスゲートトランスファー | 光伝送 | ||
シャーシ | Wシャーシ | TNRC(テクニクス・ノンレゾナンス・コンパウンド) | サイレントベース 3層構造 |
アンチバイブレーション・ウェイトボトム |
インシュレーター | 樹脂 | 焼結合金 | ||
ピックアップ | KSS-151A | SOAD60A | OPTIMA-3 | KSS-152A |
スライド機構 | リニアモーター | リニアモーター | ギヤ | ギヤ |
電源トランス | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 |
出力端子 | アナログ固定・可変 デジタル光・同軸 |
アナログ固定 デジタル光・同軸 |
アナログ固定・可変 デジタル光・同軸 |
アナログ固定・可変 デジタル光・同軸 |
周波数特性 | 2Hz〜20kHz | 2Hz〜20kHz | 2Hz〜20kHz | 2Hz〜20kHz |
高調波歪率 | 0.003%以下 | 0.0015%以下 | 0.0035% | 0.0035% |
S/N比 | 106dB以上 | 112dB以上 | 102dB | 103dB |
ダイナミックレンジ | 96dB以上 | 100dB以上 | 97dB | 96dB |
チャンネル セパレーション |
100dB以上 | 110dB以上 | 100dB | |
消費電力 | 14.5W | 16W | 12W | 16W |
サイズ | W430×H110× D345mm |
W430×H116× D336mm |
W435×H116× D297mm |
W434×H112× D314mm |
重量 | 6.3kg | 6.5kg | 5.9kg | 7.0kg |
Pioneer PD-7070 |
SANSUI CD-α607i |
NEC CD-620 |
YAMAHA CDX-600 |
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発売 | 1987年9月 | 1987年10月 | 1987年10月 | 1988年2月 |
D/Aコンバータ | 16bit バーブラウン PCM56P X2 |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
16bit フィリップス TDA1541 X1 (デュアルDAC) |
16bit バーブラウン PCM56P X2 |
デジタルフィルター | 16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
16bit・4倍 オーバ−サンプリング |
18bit・8倍 オーバ−サンプリング |
高音質化回路 | クロスファインサーキット | ハイビットダイレクト | ||
デジタル アイソレーション |
カレントアイソレーション | |||
シャーシ | 銅メッキハニカムシャーシ | ソリッド&アンチフラックス・シャーシ | 鋼板+樹脂の複合シャーシ | |
インシュレーター | 樹脂 | CF5インシュレーター(樹脂) | 樹脂 | 樹脂 |
ピックアップ | PWY1010 | KSS-150A | KSS-150A | TAOHS-JP3 |
スライド機構 | ギヤ | ギヤ | ギヤ | ギヤ |
電源トランス | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 | EIトランス X1 |
出力端子 | アナログ可変 デジタル光・同軸 |
アナログ固定 デジタル同軸 |
アナログ固定 デジタル同軸 |
アナログ固定 デジタル同軸 |
周波数特性 | 4Hz〜20kHz | 4Hz〜20kHz | 5Hz〜20kHz | 2Hz〜20kHz |
高調波歪率 | 0.0035%以下 | 0.003%以下 | 0.003%以下 | |
S/N比 | 104dB以上 | 106dB以上 | 105dB | 106dB |
ダイナミックレンジ | 95dB以上 | 97dB以上 | 96dB | 100dB以上 |
チャンネル セパレーション |
100dB以上 | |||
消費電力 | 10.0W | 13W | 18W | |
サイズ | W420×H90× D315mm |
W448×H98× D317mm |
W430×H91.5× D280mm |
W435×H107× D347mm |
重量 | 5.7kg | 5.4kg | 5.5kg | 5.5kg |
→1987年の89800円モデル |
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