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SANSUI CD-α707i |
1987年 定価89,800円 |
サンスイのCD-α707iは1987年11月に発売されたCDプレーヤーです。この年、サンスイはCI(コーポレートアイデンティティ)を行い新しいロゴマークになりました。 1987年の「898」クラスは各社ともに物量を投入しており、とても充実した内容のモデルが揃っていました。ライバル機はSONY CDP-337ESD、YAMAHA CDX-1000、KENWOOD DP-1100SGなど。 CD-α707iは1986年発売のCD-α707の改良機ですが、他社のニューモデルに対抗するため、DAC、デジタルフィルター、サーボ回路などは新型が搭載され、細部の見直しもかなり行われています。 特にアンプのAU-α707シリーズと同様にバランス回路をラインアンプ、サーボアンプ、ローパスフィルター、CD信号の伝送など要所に採用しており「α-XバランスCDプレーヤー」とも呼ばれていました。海外への輸出仕様のモデルの型番は「CD-X707i」です。 D/Aコンバーターはグリッチレスタイプのバーブラウンの「PCM56P」を左右独立で搭載。さらにD/A変換時に発生するゼロクロス歪を抑えるためにクロスファインサーキットを装備しています。デジタルフィルターは4倍オーバーサンプリングとなり、低次のローパスフィルターの使用が可能となりました。 オーディオ回路はサンスイならではのバランス回路(α-Xバランス・サーキット)とし、ノイズに強い伝送を可能としています。またバランス出力端子も装備しています。 電源回路は大型電源トランスを使いデジタル系とオーディオ系を別巻線として干渉を抑えるとともに、6系統の独立電源としています。 シャーシは「ソリッド&アンチフラックス・シャーシ」で、ビームとセパレーターによりフロント・リヤ・サイドパネルを結合した構造で高い剛性を得ています。 ドライブメカはSF(ソリッド&フレックス)メカニズムで、コイルスプリングとNRダンパーにより、シャーシからメカをフローティングし外部振動の影響を抑え、安定した読み取りを実現しています。 内容的には前モデルのCD-α707から2段階ぐらいは進んでいますが、1987年の「898」モデルは前年の15~16万円クラスをも凌駕するほどのハイレベルなモデルが揃っており、CD-α707iはさほど注目を集めませんでした。 また雑誌での音の評価も上級機のCD-α907iともども、あまり好意的なものではありませんでした。とはいえ随所にバランス回路を投入するなど、サンスイらしいCDプレーヤーであることは間違いありません。 |
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(音質について) | ||||||||||||||||||||||||
CD-α707iはリアバネルにGND(グラウンド)端子を装備していますが、ここからアースを落としたほうが音は確実に良くなります。 悪いところから言うと高音は伸びが今ひとつ。低音は少しブーミーという感じで、繊細な部分はやや苦手。レンジや音場の広さはさほど感じられません。 良いところは音が太くしっかりとした芯を持っていることで、いわゆる安心感のあるどっしりとしたサウンド。 ジャンルでいうと一番向いているのはジャズやボーカルで、クラシックのオーケストラは小ぢんまりとしてスケール不足。 ただ、こういう傾向の音の場合、アンプとの相性がもろに出ることもあるので、一概に音が悪いとも言い切れないと思います。 |
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(フロントパネル) | ||||||||||||||||||||||||
デザインは上級機のCD-α907iと同じで、前モデルのCD-α707からもほとんど変わっていません。 サンスイのロゴマークは新しいものになっています。同時期の他のメーカーのプレーヤーは見栄えを良くするためにフロントパネルの高さを上げたのに対し、サンスイは薄型のままで精悍なイメージがあります。 ディスプレィは他社に比べると小型のものですが、トラックや時間表示の数字は大きいので見やすいです。インデックスナンバーはTRACKという文字の下に表示されますが、インデックスが記録されていないCDでは表示されません(当時のCDプレーヤーではインデックスがないCDでも「01」などと表示されるのが普通)。 ミュージックカレンダーは20曲まで。10キーはダイレクトではなく数字のボタンを押してからPLAYボタンを押すタイプです。 カラーはAU-α707などのアンプと同様にピアノブラックとなっています。 |
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動画の音はビデオカメラの内蔵マイクで録音しているため、音質は良くありません。 | ||||||||||||||||||||||||
(シャーシと内部について) | ||||||||||||||||||||||||
ソリッド&アンチフラックス・シャーシという名前がついていますが、ビームとセパレーターでフロント、リヤ、サイドパネルを連結する方法はKENWOODのCDプレーヤーの真似と言っても良いくらい似ており、メカをビームの上に固定してあるところもそっくりです。 ただCD-α707iではサイドパネルもフレーム化してあるため、剛性はさらに向上しているはずで、いわばKENWOODのシャーシの改良版といったところです。 底板は2重底、天板は防振鋼板、サイドパネルには強度を高めるためリブを付け、防振材も貼られています。フロントパネルの両サイドには、音圧などによる微振動を抑えるスタビライザーが装着されています。 インシュレーターは「CF5」と名付けられたもので、荷重バランスを考えた変則配置の5点インシュレーターになっています。材質は樹脂製です。 |
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(電源回路) | ||||||||||||||||||||||||
電源トランスはプレートに取り付けられ防振材を挟んで、シャーシに取り付けるという方法でトランスの振動を押さえ込んでいます。 サイズは大型で31VA。アナログ、デジタル、サーボ、ディスプレィ、ミューティング、D/Aコンバーターと6系統の別巻線になっています。電源回路もこれにあわせて6系統の独立電源とし、相互の干渉を抑えるとともに、高速で安定した電源を供給しています。 このトランスの前には家庭用電源からのノイズの侵入やデジタルノイズの流出を防ぐ、ラインフィルターが設置されています。電源コードは極性付きのキャプタイヤです。 オーディオ用の電源部のコンデンサには、ニチコンのグレートサプライの35V・3300μFが使われています。 |
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(デジタル回路 サーボ・信号処理・システムコントロール) | ||||||||||||||||||||||||
サーボ回路は「ダイナミック・バランス・サーボシステム」と名づけられていますが、実際にはSONY製のサーボ制御用のIC「CXA1082」や、RFアンプの「CXA1081」が使われています。 当時は国内メーカーでサーボ回路を自力で開発しているのはSONY、YAMAHA、Technicsぐらいしかなく、他のメーカーの多くはSONYやYAMAHAからチップの供給を受けている状態でした。特にSONYはサンスイのように、あたかも自社開発の回路であるように宣伝することを黙認していたようです。 とはいうもののサーボ回路自体は新開発であることは間違いなく、ディスクのキズや汚れに対応する予測制御などを向上させたSONYの「SサーボII」で、当時の最先端を行くサーボ回路でした。 CD-α707iでは、このSONY製のICから出たサーボの制御信号を受けて、ピックアップのアクチュエーターを動かすサーボアンプをBTLドライブ(バランスドライブ)として、デジタルノイズがアースに流れ込むのを防ぎ、オーディオ回路への影響を減少させています。 CDの信号処理回路でもEFM復調やエラー訂正を行う「CXA1125」、スタティックRAMの「CXK5816PN-12L」など、メインはSONY製のICが使われています。 システムコントロール回路では三菱製のCMOS 8bitマイコン「M50747-677SP」や、SONY製のCMOS 4bitマイコン「CXP5034H」が使われています。 |
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(DAC・オーディオ回路) | ||||||||||||||||||||||||
デジタル回路からオーディオ回路への信号の伝送は、従来のフォトカプラによる光伝送はやめて、新たにバランスドライブの手法を用いた伝送方法を開発して、ノイズの侵入を防いでいます。 前モデルのCD-α707ではラインアンプ以降がバランス回路となっていましたが、CD-α707iではローパスフィルターもバランス化(α-Xバランス・サーキット)され、ノイズの影響をさらに受けにくくなっています。 D/Aコンバーターは、グリッチノイズを低減したバーブラウンの16bitDAC「PCM56P-S」を左右独立で搭載しています。 このPCM56Pのパッケージには「S」という記号が入っており、サンスイ用の何らかの仕様が施されているのかもしれません。(TIによるPCM56Pの説明書には、PCM56P-Sが載っていないので詳細は不明) この頃のマルチビットのDACの弱点としてゼロクロス歪みがありましたが、サンスイではクロスファインサーキットを、搭載してゼロクロス歪みを追放しています。 デジタルフィルターは4倍オーバーサンプリングのSONY製「CXD-1088」です。 CXD1088はFIR型のフィルターで83次+21次の2段構成で、リップル特性±0.001dB以内、阻止帯域の減衰量80dB以上という能力を持っています。 これによりローパスフィルターを3次と軽くして、次数の増加による音質の劣化を少なくしています。 このローパスフィルターは新開発の「バランス・ローパスフィルター」と呼ばれるもので、逆位相で動作する2つのアンプ間にLCフィルターを挿入して、ローパスフィルターでカットした高周波電流がアースに流れ込むのを防いでいます。 また音質対策として可変コイルやスチロール・コンデンサ、LC-OFC材などが使用されています。 ただ実際に回路を見てみると本当のバランス回路であれば、左右のチャンネルの+-ごとにローパスフィルター必要で、合計で4つのローパスフィルターがあるはずですが、可変コイルやスチロール・コンデンサは2つ分しかありません。どうやら一部を簡略化したバランス・ローパスフィルターとなっているようです。ちなみにラインアンプは4つ分ありキチンとバランス化されています。 DAC、デジタルフィルターと信号処理用のチップは、同一のクロックによるマスタークロックシステムで動作させており、クロックの位相ズレやビートなどの発生を抑えています。 |
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(ピックアップ・ドライブメカ) | ||||||||||||||||||||||||
メカにはのSF(ソリッド&フレックス)メカニズムと名付けられていますが、チャッキングアームを使用した当時としては標準的なメカで、あまり特徴的な部分はありません。 振動対策はコイルスプリングとNRダンパー(オイルダンプ型のシリンダー)による、フローティングサスペンションで外部やトランスなどからの振動を吸収しています。 ピックアップは3ビームのSONY製「KSS-152A」で、ダイキャスト製のベースに固定されています。スライド機構はギヤ式ですが、モーターとギヤの間をゴムベルトで伝達することで、モーターの振動がピックアップに伝わるのを防いでいます。ただ、ゴムが劣化するとビックアップの移動が出来なくなり再生が不能となる欠点もあります。 スピンドルはコイルスプリングを内蔵したセンターガイド(CDセンタリング機構)により、ディスクがキチンと中央にクランプされるようになっています。 トレイはBMC(バルクモールドコンパウンド)を使用したもので、適度な内部損失と高い剛性を持っています。 (メカのメンテナンス・修理) メカの部分で問題なのはゴムベルトです。CDプレーヤーやカセットデッキで使われるゴムベルトは、ウレタンゴムです。ウレタンゴムは摩耗に強いのですが、長期間使用すると加水分解するという欠点があります。 CD-α707iが発売された1987年ごろには、改良型のゴムも使われており、加水分解により伸びてしまうものの、ドロドロに溶けてしまうということは減っています。 ところがCD-α707iのゴムベルトは古い型のようで、ドロドロに溶けてしまいます。ドロドロになってしまうと、メカから取り除くのも、その後のクリーニングも大変です。 トレイ開閉用のゴムベルト(直径3~3.5cmぐらい)の交換は、まずトレイを開いておき、トレイのストッパー(白いパーツ)を外します。こうすればトレイを引き抜けるので、簡単にベルトの交換できます。 スライド用のゴムベルトの交換はやっかいです。ベルトはメカの裏側にあるので、まずメカを取り外します。次にメカの横にモーターとギヤボックスがあるので、ギヤボックスを固定しているネジを外します。そしてギヤを分解してゴムベルトを交換します。(ギヤを分解しないと交換できません) |
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(出力端子・リモコン) | ||||||||||||||||||||||||
出力端子はアナログが固定とバランス出力。デジタルは光と同軸の2系統。デジタル出力のON/OFFスイッチもあります。他にはGND(グラウンド)端子があります。 |
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周波数特性 | 4Hz~20kHz |
高調波歪率 | 0.002%以下 |
ダイナミック レンジ |
98dB以上 |
S/N比 | 106dB以上 |
消費電力 | 25W |
サイズ | 幅448×高さ98×奥行380mm |
重量 | 8.8kg (実測重量 8.8kg) |
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