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TOP > いろいろなCD > アートン・APO・ZEONEXのCD |
高音質なCDとして「SHM-CD」や「HQCD」「Blu-specCD」が注目を集めていますが、1990年代にも同じような取り組みが行われています。 基盤材料と用いられたのは嵩高環式オレフィン樹脂の素材で、商品名として「APO」「ARTON」「ZEONEX」と呼ばれたものでした。これらは透明度や耐久性の高い樹脂で、通常のCDに使われているポリカーボネートより優れたものでしたが、広く普及することなく終わってしまいました。 |
APO | ||
APO方式スーパーCDと名付けられ、三井石油化学のAPO(アモルファス(非晶性)・ポリオレフィン)を基盤材料に使用しています。 TDKコアが1990年7月に小比類巻かほるの「TIME THE MOTION LIVE」をAPO盤のみで発売。アルバム「DISTANCE」もAPO盤が発売しました。 APOを積極的に採用したのはキャニオンで、特に中島みゆきのCDが有名です。1991年の「歌でしか言えない」〜1999年の「日-WINGS」「月-WINGS」までAPO盤が発売され、価格は通常盤のCDの500円増しでした。他には工藤静香、CHAGE&ASKAなどもAPO盤が発売されています。 TDK、キャニオン以外ではビクター、日本クラウンなどもAPO盤を発売しています。 |
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ARTON(アートン) | ||
「ARTON」はJSRが開発した透明樹脂で、透明度が高いため光学特性が良く、温度や湿度にも強いため変形しにくいというのが特徴でした。CDだけではなくTDK製のMDにも使用されています。 日本ポリドールが1992年ごろから「スーパー・サウンド・シリーズ」という名前でクラシックやジャズのアートン盤を発売。その後グラモフォンのタイトルからピックアップした限定盤「アートンの世界」を4回ぐらいに渡って販売したようです。 また中島みゆきなどJPOPでAPO盤を発売していたキャニオンは、それと並行してクラシックには、このARTONを使用したCDを発売しました。 1998年までに各メーカーあわせて約200タイトルのアートン盤が発売されました。 アートンCDの発売リスト |
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ZEONEX(ゼオネックス) | ||
「ZEONEX」は日本ゼオンが開発もので、もともと光ピックアップのレンズなどに使われていました。 ポリカーボネートよりも高い透過率を持ち、きわめて低い吸水性により反りや変形が起きにくいという特徴があります。 ZEONEXを使ったCDはアメリカのClarity Records、Chesky、Wilson Audioなどで製作されたようです。ただ、いずれもタイトル数は多くなかったようです。 このZEONEXの高い透明性を持ち、耐衝撃性と耐熱性を改良した「ZEONOR」は、ヨーロッパやアメリカでSACD(特にハイブリッド)の基盤材料として使用されています。 |
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