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AKG K240 STUDIOは2001年に発売されたスタジオモニター・ヘッドホンヘッドフォンです。 オープン価格ですが、実売価格は6,500円ぐらい。 ネットではAKG K240 STUDIOについて、いろいろ間違った話も出ているので、整理しておきたいと思います。 AKG K240 STUDIOは一時期、日本の代理店のサイトから消えたために、生産終了みたいな話が出ました。 これは日本の代理店が取り扱いを辞めただけの話で、世界的には販売が行われていました。 またサウンドハウスがAKG商品を安く売っていることに対して、本物かどうかという話もありましたが、ハーマン・インターナショナルとサウンドハウスは2019年1月に提携が行われ、正式な代理店となりました。 もし偽物の販売が行われていたのであれば、代理店になることはできません。また代理店になるには相当な販売実績が必要なため、海外の正規ルートを使って仕入れていたのではないかと思います。 そこで問題になるのが、日本における正規代理店の「ヒビノ」の存在です。ヒビノは40年以上もAKGの販売を手掛けており、他のハーマン・インターナショナルの商品も取り扱うなどの実績があります。、 そんな中、2019年10月にヒビノもK240 STUDIOの販売に踏み切り、メーカー保証に独自の1年保証を加えた3年保証のモデル「K240 STUDIO-Y3」と名付けました。Y3というのは3年保証という意味で、正式な型番ではありません。 しかし小売店の中には、これを新商品と宣伝したところもあり、ユーザー側に誤解や混乱をまねく結果となりました。 (AKG K240 STUDIO) AKG(アーカーゲー)は1947年に設立された、マイクやヘッドホンなどで有名なオーストリアのオーディオメーカーです。 1994年にJBLなどで有名なハーマン・インターナショナルの傘下に入りました。 AKGは1975年に初代K240を発売。世界的なヒットとなり、以後シリーズ化されていきます。 このK240が日本に入ってきたのが1977年か78年ぐらいで、輸入元はパイオニアエンタープライズ。価格は23,000円でした。 K240STUDIOは1985年に登場したK240 Monitorの後継モデルで、2001年の発売。 K240 Monitorもロングセーラーモデルでしたが、K240STUDIOは後継機のK240MK2が発売された後も、販売が続けられている現役モデルで、20年を超えるロングセラーとなっています。 デザインはK240 Monitorを踏襲していますが、新開発のドライバーにより周波数帯域が拡大し、感度も向上しています。 K240STUDIOはミュージシャンやレコーディングエンジニアといった、音楽のプロが求める音質を実現するために開発、設計されたプロ用モデルです。 特許の「Varimotion」ダイアフラムを備えた30 mm XXL トランスデューサーを装備し、広いダイナミックレンジや感度の向上を実現しています。 これとセミオープンエアー型の構造とを合わせ、抜けのよいサウンドを得ています。 振動板は2種類の異なる素材を組み合わせた「TWO-LAYERダイヤフラム」です。 また特許の「バリモーション・テクノロジー」を採用しています。これは振動版の中心部と外縁部で厚みを変える技術で、これにより高域特性を維持しながら、ダンパーの特性を改善して、音質に有害な分割振動を抑制しています。 厚みのある大きなイヤーパッドも特徴で、耳をすっぽりと覆うアラウンド・イヤータイプになっています。 これらにより耳への負担を抑え、長時間の使用でも快適な装着性が得られるように設計されています。 ケーブルは純度99.99%のOFCを使用した3.5mmステレオミニプラグで、本体側はプロ仕様のミニXLRコネクターになっており、断線などの場合は交換が可能です。長さは3m。 |
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AKG K240 STUDIOの
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セミオープンならではの抜けの良い音が特徴です。これの効果もあって解像度や透明感も高いです。 密閉型と違って、音の乱反射による「篭り」が無いので、音の定位や立体感も良好です。 スタジオモニターというと、日本では何でもかんでも「フラット」な方向(※1970年代からの悪しき伝統とも言えます)に振ってしまいますが、アメリカなどではミックスダウンの時から、家で音楽再生した時の音を念頭に作業が行われています。(一部では1960年代から行われています) この辺りのスタイルの違いが、日本のモニターとのチューニングの違いとなって現れていると思います。そういう意味では、音はSONY MDR-CD900STの海外仕様であるMDR-7506に通じる部分があります。 もちろん音楽を聴くのにも適しており、適度に抑えられた高音、ナチュラルな中音などバランスも良いです。ただし低音はちょっと量感が不足します。 ジャンルもクラシック、ジャズ、ロック、JPOP、アニソンと高い次元でこなす実力を持つオールラウンダーだと思います。 篭り音が取れない2万円台の密閉型よりも、良い音を聴かせてくれます。この音を聴くと密閉型には戻れない部分もあります。 セミオープンということで、外音の遮断性はあまり良くありませんし、外に音が漏れますので、外出先などでの利用などには向きません。 でもダダ漏れになる訳ではなく、音量の一部しか漏れないので、大きな音量で音楽を聴いても、アパートの隣室に迷惑をかけることは無いと思います。 |
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AKG K240 STUDIOの
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フィット感はとても良く、長時間の作業やリスニングに向いています。 側圧はたぶん普通だと思います。それを大きなイヤーパットで圧力を分散してしまうため、負担が軽くて済みます。 イヤーカップはシンプルな構造ですが、頭の形に合わせて、上下左右に自在に可動するので、勝手にフィットしてくれます。 長さもセルフアジャスト機構により、ヘッドホンを頭に装着するだけで簡単に調整ができるので便利です。 また上記のように、音質がナチュラルでバランスが良いという点も、長時間付けていても、疲れない要素のひとつになっていると思います。 |
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装着方式 | オーバーヘッド型 |
構造 | セミオープンエアー型 |
駆動方式 | ダイナミック型 |
ドライバーユニット | 30mm |
再生周波数帯域 | 15 Hz~25,000 Hz |
出力音圧レベル | 91 dB SPL/mW |
最大入力 | 200mW |
インピーダンス | 55Ω |
コード | OFC 3m(片出し) 着脱式 |
プラグ | 3.5mm 金メッキステレオミニプラグ |
重量 | 230g(ケーブル除く) |
付属品 | 3.5mm-標準プラグアダプター |
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