TOP > イヤホンの音質比較 > JVC HP-FX500

JVC (Victor・ビクター) / HP-FX500のレビュー

オープン価格  実売15,000円



JVC (Victor・ビクター) のHP-FX500は、2008年2月に発売されたカナル型のイヤホンです。
発売時はビクターのイヤホンのフラグシップモデルでした。


HP-FX500の特徴は、振動板とハウジングに木材(ウッド)を使用していることです。

木材は振動の伝達速度が速く、また振動を適度に吸収する内部損失があるため、振動板として理想的な特徴を持っています。
しかし、薄くしたり成形加工することが難しく、また強度や耐久性などの問題がありました。

これを克服して誕生したのが、ビクターの「ウッドコーンスピーカー」で、こイヤホンにも、それらの技術が投入されています。


HP-FX500のウッドドームの振動板は、木材を髪の毛1本の太さよりも薄いサイズに、薄膜状に加工してドーム型に成形。それをベース材と貼り合わせた物で、新たに開発した技術も採用しているそうです。

このウッドユニットの背面には、比重の高い真鍮製のリングを配置して、ユニットの不要な振動を低減しています。
ハウジング内部のコードの取り付け部には、「制振ジェル」を使用して、コードのタッチノイズを抑えています。


従来のイヤホンのハウジングは、金属を使用したり、複雑な形状にすることで振動を抑えて、音質の向上をはかる設計がされている物が多いです。

それに対して、小型のオーディオ用のスピーカーでは、振動板と同じように、キャビネットもある程度、振動(箱鳴り)させて、楽器と同じように響かせる設計をしています。

この手法を取り入れたのがHP-FX500で、スピーカーと同じように、木材のハウジングを使用することで、響きによる音質の向上を図っています。

また、完全に密閉するのではなく、背面にポート(メッシュが付いているので、フィルターとも言える)を作ることで、音のチューニングをしています。


ケーブルは導体にOFCを採用。長さは0.8mと少し短めです。これでは短いという人のために0.7mの延長コードも付属しています。

付属品のイヤーピースはシリコン製のものが3サイズと、フォーム素材のものが1サイズ。キャリングケース。



音質について


イヤホンでよく使われる金属系の振動板とは、明らかに音色がちがう木製独特の音もするため、人によって好き嫌いも出ると思います。

特徴は音が柔らかくフラットなことです。曲によっては低音がよく出ます。もしかするとHP-FX500のウッドハウジングに、独特な特性があるのかもしれません。

レンジは広くはありませんが、細かい音もよく再生します。

解像度や透明感も高いという訳ではないので、ここを重視する人には向きませし、ドンシャリが好みだという人にも向きません。

ジャンルはジャズ、クラシック、女性ボーカル向け。アニメなど打ち込み系には向きません。



フィット感について


イヤホン本体は少し重たいですが、フィット感は良いです。







JVC HP-FX500のスペック

装着方式 カナル型
構造 密閉型
駆動方式 ダイナミック型
ドライバーユニット ウッドドーム
再生周波数帯域 8Hz~25,000 Hz
出力音圧レベル 100 dB/1mW
インピーダンス 16Ω
最大許容入力 200 mW
コード OFCケーブル 0.8 mY型
(0.7m延長コードが付属)
プラグ 24金メッキ ステレオミニプラグ
重量 約7.5g(ケーブル除く)
付属品 0.7m延長コード、シリコンイヤーピース3サイズ、低反発イヤーピース。





イヤホン
ヘッドホン
DAP
ヘッドホンアンプ
デジタルアンプ
USB DAC
オーディオケーブル
PCオーディオTOP
オーディオTOP





JVC HP-FX500の音質とレビュー・評価