NuForce BE Free8 のレビュー

NuForce BE Free8は、2017年10月13日に発売された完全ワイヤレスイヤホンです。 NuForce（ニューフォース）」は、2005年にアメリカのカリフォルニア州ミルピタスにて設立されたオーディオメーカーです。 当初はUSB-DACやデジタルアンプがメインで、日本にも輸入され販売していましたが、結局は安価で高性能な中国製のデジタルアンプやUSB-DACと差別化できず、2014年にプロジェクターやホームシアター製品で有名なOPTOMAに買収されました。 ※ネットの記事などでは「ハイエンドオーディオブランド」などと言っていますが、これは単なる「自画自賛」で、実際はハイエンドのメーカーではありません。 NuForce BE Free8の特徴は、ドライバーとNFMI（近距離磁界誘導）です。 ドライバーには、水素よりも高いイオン化エネルギーをもつ不活性金属を使用した「5.8mm不活性金属コーティングダイアフラム」を搭載しています。 通常の完全ワイヤレスイヤホンでは、左右のイヤホンの接続に電波（Bluetooth）を使用していますが、BE Free8ではNFMI（近距離磁界誘導）を使用しています。 NFMIは電流を流した２つのコイルの間に発生する、磁界の相互誘導を利用した仕組みで、Bluetoothよりも信号のドロップアウトやノイズの干渉に強いと言われています。 ただし、スマホやDAPとの接続は従来どおり、Bluetooth4.1なので、ここでのドロップアウトやノイズの干渉は防げません。 オーディオ コーデックはSBCとAACの他に、40msレイテンシー（遅延）のaptX LL (Low Latency)にも対応しています。 イヤホン本体のバッテリーは、左が80mAh, 右が50mAh。2時間の充電で音楽再生が最大4時間できます。ケースのバッテリー容量は500mAhで、イヤホンを3回充電できます。 ハンズフリー通話が可能で、CVCノイズキャンセリング機構を搭載しています。 イヤホンのコントロールボタンでは電源のON/OFF、ペアリング、通話のON/OFF、曲の一時停止、スタート。Siri/ Google Voice呼び出しが可能です。 防水規格はIPX5。カラーはブラックのみ。 本体の材質はプラスチックですが、これが滑りやすいので、耳に付けたり、外したりする時は注意が必要です。 イヤーピースはSpinfitで、BE Free8用に開発した超薄型フランジのイヤーピースを採用。他に充電用ケースとmicroUSB充電用ケーブルが付属します。

ペアリングについて

スマホやDAPとは一度ペアリングすれば、後は充電ケースから取り出すだけで、自動的にペアリングします。 スマホやDAPとペアリングするのは、左耳用だけです。左右のイヤホンはNFMIによるペアリングのため、30cm以下の距離でないとペアリングしません。 ここは普通の完全ワイヤレスイヤホンと、違うところなので注意が必要です。 NFMIによる左右のイヤホンのペアリングは、距離だけが問題で、スムーズにペアリングできますし、途中で切れたりすることもありません。

音質について

音はカマボコ型ですが、少し「こもり感」があります。 ボーカルなどの中音域がメインです。ただ高音は伸びがありませんし、低音はそこそこ量感はありますがブーミーです。 レンジは狭く解像度や透明感も高くはありません。細かい部分の音もつぶれています。ジャズやクラシックだと、音の混濁が気になることもあります。 16,800円という価格につられて買うと、がっかりすると思います。5000円以下のイヤホンでも、これより音が良いものは、いくらでもあります。

フィット感について

人間工学的「エルゴノミクス」で設計されているということですが、フィット感は良くないです。 まずイヤホン本体のサイズが大きいです。そしてデザインはエルゴノミクスどころか、単純に三角形の角を丸めたような形で、耳に付けるとフィットというよりも違和感を感じるぐらいです。

NuForce BE Free8のスペック

NuForce BE Free8の音質とレビュー・評価