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Marantz
RV351
1986年 定価29,800円 |
MarantzのRV351は、1986年に発売された「ドルビープロロジック」に対応したサラウンド・プロセッサーです。
当時のサラウンド・プロセッサーは、すでにプリメインアンプやセパレートアンプを持っている人たちに、ビデオテープなどに記録されたドルビープロロジック(4ch)を、楽しんでもらうためのものです。
RV351はドルビープロロジック・デコーダーと、リアスピーカー用のアンプ、スピーカー端子を搭載しています。
ただし、センタースピーカー用のアンプとスピーカー端子は無いので、アクティブスピーカーなどを別途に用意する必要がありました。
ドルビープロロジックは、マトリックス方式のサラウンドシステムで、オーディオ信号をマトリックス回路を通してLT/RTにエンコードしVTRテープなどに記録します。ドルビーサラウンド・デコーダーはそれを、マトリックス回路と方向性強調回路を使用してL、R、センター、リア(モノラル)の信号に分解します。
エフェクト(音場生成)は、ドルビープロロジックに加えて、通常の2chソースをサラウンドにする「マトリックス・サラウンド」と、モノラルソースを擬似的にステレオにできる「スペーシャル・サラウンド」を搭載していました。
ディレイタイム(残響時間)の調整機能も装備していますが、アナログのディレイ回路のため、残響時間は短いです。
他にソースのレベルをコントロールするキャリブレーション機能も装備しています。
(接続方法)
まずソースとなるビデオデッキの音声出力を入力端子につなぎ、出力端子(通常)をテレビとつなぎます。
アンプとの接続はいくつかの方法があります。
そのひとつは、プリアンプとパワーアンプの間に本機を接続する方法です。プリメインアンプの場合は、プリアウト端子から入力しフロント出力をパワーイン端子へつなげます。
この方法ではRV351のマスターボリュームで、サラウンドシステム全体の音量を調整できるのがメリット。ただしサラウンドで聴く必要のない、CDやレコード、カセットやチューナーの音も、いったん本機の中を通るので、必要の無い回路やラインケーブルを通ることで音質が悪化します。
もうひとつの方法は、本機のフロント出力をアンプの外部入力や、余っているテープ入力に接続する方法です。この場合はフロントスピーカーはアンプで、リアスピーカーは本機のリアボリュームで調整します。
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(内部について) |
内部はリアスピーカーのアンプを内蔵しているため、ヒートシンクもあります。ただし「ドルビープロロジック」のリアはモノラルなので、アンプの回路はシンプルです。
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真ん中がドルビーサラウンド・デコーダー |
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リアパネルのライン入力(サラウンドのソース用)が1系統、このソースをそのまま出力するラインアウトが2系統、テープレコーダー用の再生(ドルビープロロジック以外のソース用として使える)と録音端子があります。
サラウンド出力はフロント(センターのみにも使用可)が1系統とリアが2系統です。
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入出力端子 |
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リアスピーカー端子 |
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スペック
実用最大出力 |
25W |
ダイナミックパワー |
30W |
全高調波歪率 |
0.03% |
周波数特性 |
20Hz〜20kHz (-1.5dB・ダイレクト)
100Hz〜6kHz (-3dB・ドルビー) |
S/N比 |
90dB
76dB(ドルビー) |
サイズ |
幅320×高さ55×奥行260mm |
重量 |
3.5kg |
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