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Infinity
EL−20

Infinity(インフィニティ・システムズ)は、アーノルド・ヌーデルとジョン・ユーリック、ケアリー・クリスティによって、1968年にアメリカのカリフォルニアで設立されました。

1970年代の終わりごろ「EMIT」「EMIM」などのリボン・ドライバーによって有名になります。1980年にこのユニットを使ったスピーカー「IRS」を発売。そのルックスと価格は話題となりました。

1983年にハーマンの傘下に入りますが、日本では1980年代は赤井電機が輸入元で、IRSをはじめ数機種を手がけていました。1980年代の終わりからデノンラボ(DENON)が輸入元となり、ラインナップを拡充しプロモーションを積極的に行ったため、Referenceシリーズの小型スピーカーや、Kappaシリーズなどが人気となります。

3ウェイスピーカーのEL-20は、1980年代に発売されたスピーカーで、あまり日本には入ってこなかったスピーカーだと思います。最近ではさすがに、海外のオークションでも見かけなくなりました。
バスレフ方式のブックシェルフ型でウーファーは21cm。スコーカーは11cm。トゥイーターは1cmのドームという構成です。

RS-M(Reference Studio Monitor)シリーズにも、採用されていたポリプロピレン・コーンをウーファーとスコーカーに採用しており、Referenceシリーズでいうと「41i」あたりに相当します。製造もReferenceシリーズと同様にデンマークで行われています。


(音質について)
音質は中・高音とも透明感があり、スッキリした感じです。低音もこのクラスとしては十分だと思います。
ただしエンクロージャー全体を使って音を出すタイプなので、セッティングはまさに「追い込む」必要があります(他のInfinityのブックシェルフ・スピーカーも同様)。それをしないと低音はただドローンとした感じになってしまいます。

Infinityとはいえバッフルなどは薄めで、フランス製のユニットを使用し製造はデンマークと、どちらかというとアメリカ製というよりも、ヨーロッパのスピーカーに近い設計になっています。全体的なサウンドもJBLなどと比べるとヨーロッパ寄りという感じです。

Infinityでは多くのスピーカーにウレタンエッジを採用しており、EL-20もウーファーとスコーカーに使用しています。ウレタンエッジは使用状況にもよりますが、8〜15年ほどで寿命を迎えるため、その後はエッジの交換が必要となります。

フロントバッフルの厚さは18mm。内部の吸音材はスポンジで、ウーファーの後ろや底部など、少ししか入っていません。

ドームトゥイーター

トゥイーターは10mmのソフトドーム。たぶん年代からいってプラスチック製だと思います。

11cmスコーカー

フランス製のポリプロピレンの11cmコーンで、逆ドーム型のセンターキャップがやたら大きいです。

内側には樹脂製のケースが取り付けられており、ユニットこどすっぽりと入るようになっています。
11cmコーンスコーカー

21cmウーファー

こちらもフランス製のポリプロピレンの21cmコーンを使用。エッジはウレタン製です。ちなみにReferenceシリーズでも、フランス製のユニットは使われています。

ポリプロピレン・コーンは、ペーパー・コーンに比べて共振(Q値)が約1/10と少なく、波打ち現象やたわみを抑えることができます。
21cmコーンウーファー

フランス製のユニット ネットワーク

入力端子 背面のバスレフポート
ダクトの長さは65mm



infinty EL-20のスペック

使用ユニット 低域用 21cmコーン型
中域用 11cmコーン型
高域用 1cmドーム型
周波数帯域 60Hz〜20kHz
推奨アンプ出力 15W〜100W
出力音圧レベル 90dB/2.83V/m
クロスオーバー周波数 600Hz、3kHz
インピーダンス
サイズ 幅246×高さ520×奥行295mm
重量 11.0kg












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