YAMAHAのAVX-590DSPは、1995年に発売された5.1chのAVアンプです。カラーはチタンとブラックの2色がありました。
ドルビープロロジックと、YAMAHAオリジナルのシネマDSPを搭載しています。
ドルビープロロジックは、マトリックス方式のサラウンドシステムで、オーディオ信号をマトリックス回路を通してLT/RTにエンコードしVTRテープなどに記録します。ドルビーサラウンド・デコーダーはそれを、マトリックス回路と方向性強調回路を使用してL、R、センター、リア(モノラル)の信号に分解します。
シネマDSP(デジタルサウンドプロセッサー)は、ヤマハ独自の音場処理回路で、コンサートビデオ・モノムービー・スタジアム・ディスコ・ロックコンサート・コンサートホールなど、8種類の音場プログラムを楽しむことができます。
AVアンプの入門機という位置づけですが、ドルビープロロジック・デコーダはAVX-2000DSPなどでも使われているYSS-203を使用しています。
パワーアンプは5chともディスクリート構成で、フロント70W+70W、センター70W(デュアルセンタースピーカーにも対応)、リア20W+20Wの合計250Wを出力できます。またヤマハ独自のリニアダンピングサーキットを搭載しています。
その他には最大120分までのスリープタイマーを搭載しています。
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(内部について) |
内部は左側が電源とアンプ部。右側には信号の処理回路という構成です。
AVアンプの入門機といっても合計250Wを出力するので、電源トランスは大きいです。ただし整流回路などのコンデンサなどは小さく、ピュアオーディオのアンプと比べると貧弱な電源です。
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リアパネルの入・出力端子は音声がフォノ(MM)・CD・チューナー・テープ・ビデオ×2・LD/TV。映像はビデオ×2・S映像端子、モニターOUTとなっています。
スピーカー端子はフロント2系統、リアL・R、センタースピーカーはデュアルセンタースピーカー対応ということで2系統あります。スーパーウーハーは当時アンプ付きが多かったため、ピンプラグで接続するようになっていました。
また各chごとに外部出力端子を備えており、本機をサラウンドプロセッサとして使ったり、フロントまたはリア専用のアンプとして使うこともできました。
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入出力端子 |
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スピーカー端子 |
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AVアンプということで多機能なリモコンですが、すべてボタン操作としたためボタンの数が多く、大きさも同じなので、ちょっと使いにくいです。 |
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